欧州市場における燃料電池車の普及促進を目指すプロジェクト。自動車メーカー5社が供給する燃料電池車110台を欧州5カ国に配置するほか、水素燃料の供給スタンドを整備する。予算は3,100万ポンド。ロンドン市が主導しており、4月3日にロンドンで同プロジェクトに参加する15パートナーが署名した。
同プロジェクトでは、BMW、ダイムラー、ホンダ、現代自動車、トヨタが供給する燃料電池車計110台をボルツァーノ(イタリア)、コペンハーゲン(デンマーク)、インスブルック(オーストリア)、ロンドン(英国)、ミュンヘン、シュツットガルト(以上、ドイツ)の欧州5カ国に配置する。
また、新たな水素供給ステーションを6カ所に建設する計画。内訳は、ロンドン3カ所、デンマークのオーフスとオーデンセに各1カ所、オーストリアのインスブルックに1カ所となっている。これらの水素供給ステーションは、欧州の一部市場で燃料電池車の販売が開始される見通しである2015年までに営業を開始する予定。
同プロジェクトでは、実際に道路を走行する燃料電池車や水素燃料ステーションを欧州のドライバーが目にすることで燃料電池車に対する信頼感が高まると期待している。
ロンドン市、自動車メーカー5社のほか、欧州連合(EU)の欧州委員会と水素および燃料電池関連企業、研究機関が発足させた燃料電池水素共同実施機構(FCH-JU)、水素ステーション網を構築するエアプロダクツ、コペンハーゲン・ハイドロゲン・ネットワーク、ITMパワー、リンデ、OMVなどが同プロジェクトに参加している。