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2011/7/15

クローズアップ

コーレン・インダストリーズ

この記事の要約

ドイツのバイオ燃料メーカー。独東部のフライベルクに本社を置く。廃木材などを原料とする第2世代バイオマス燃料(BTL:Biomass to liquid)を得意とし、独自動車大手のダイムラーとフォルクスワーゲン(VW)も少 […]

ドイツのバイオ燃料メーカー。独東部のフライベルクに本社を置く。廃木材などを原料とする第2世代バイオマス燃料(BTL:Biomass to liquid)を得意とし、独自動車大手のダイムラーとフォルクスワーゲン(VW)も少数株主として資本参加している。国外では、米国(テキサス州ヒューストン)と中国(北京)に子会社を持つ。従業員数は約300人。

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しかし、同社はフライベルクにあるパイロットプラントの稼働にかかるコスト負担が重く、資金繰りに行き詰まったことから、今年7月上旬に会社更生手続きの適用を申請した。対象となるのは親会社のコーレン・インダストリーズ(従業員数:約140人)と独子会社のコーレン・フューエル・フライベルク(約125人)およびコーレン・コーンポーネンツ(約25人)の2社で、米国と中国の子会社は今回の手続きの対象外となる。

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管財人は今後について、自力再建あるいは投資家に売却して事業再建を目指す方向を検討していく方針を示している。

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コーレンは2001年9月に連邦環境省が支援する研究プロジェクトの一環としてダイムラーと再生可能なバイオ燃料の開発で提携。翌年9月にはVWもプロジェクトに参加した。パイロット生産を経て2004年にはダイムラーとVWによる実証走行試験を行うなど、プロジェクトは進行し、2007年10月に両社が少数株主として資本参加した。

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一方、英蘭石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルは2005年からコーレンに出資していたが、2009年11月に資本撤退した。

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第1世代のバイオ燃料は菜種など食物を主原料とするため、生産量が拡大すると食料需要との競争が生じる問題があるが、第2世代バイオ燃料はわらや木材なども原料にできるためこの問題が解消される利点がある。

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