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2012/6/29

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EuroFOT

この記事の要約

欧州連合(EU)で実施された先進運転支援システム(ADAS)の大型実用試験プロジェクト。さまざまな運転支援システムを装備した乗用車やトラックにデータ記録装置を搭載し12カ月以上の長期に渡り実用データを収集した。\ 安全性 […]

欧州連合(EU)で実施された先進運転支援システム(ADAS)の大型実用試験プロジェクト。さまざまな運転支援システムを装備した乗用車やトラックにデータ記録装置を搭載し12カ月以上の長期に渡り実用データを収集した。

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安全性の向上、効率改善、環境負荷の低減のほか、使いやすさなどのユーザー評価も研究対象としている。

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プロジェクトの実施期間は2008年5月~2012年6月まで。ブリュッセルで6月26~27日に研究成果が発表された。

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同プロジェクトは、ドイツにあるフォードの欧州研究センターAria Etemadが主導。自動車・自動車部品メーカー、大学・研究機関など28のパートナーが参加した。EUの欧州委員会は第7次研究枠組み計画(FP7)の一環として支援している。

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同プロジェクトの背景には、EUで発生する交通事故の90%以上はドライバーに原因があるとの調査結果がある。運転支援システムの効果を研究し、交通の安全性向上や環境負荷を低減に役立てることを目的としている。

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同プロジェクトでは、欧州の自動車メーカー9社の車両1,000台を使い、定速走行・車間距離制御装置(ACC)、前方衝突警告システム(CW)、死角情報提供システム(BLIS)、速度制御システム(SRS)、車線逸脱警報(LDW)、燃費効率改善支援システム(FEA)など、 8つの運転支援システムに重点を置いてデータを収集・分析した。

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ボルボ・カーズによると、定速走行・車間距離制御装置(ACC)と前方衝突警告システム(CW)を搭載した乗用車では、高速道路における衝突事故のリスクを42%低減することができるという。

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また、ACCは高速道路の総走行距離の51%以上で作動したと報告している。同プロジェクトでボルボの車両を運転したドライバーのうち、ACCの搭載により快適性が増したと回答した人は全体の80%以上、より安全に感じたと回答したドライバーは94%に上ったという。

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同プロジェクトには自動車業界から、フォード、BMW、ダイムラー、フィアット(Centro Ricerche Fiat)、ボルボ、MAN、ボルボ・テクノロジー・コーポレーション、フォルクスワーゲン、アウディ、コンティネンタル、デルファイ、ボッシュなどが参加した。

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