欧州委員会がユーロ現金の利用をめぐるルールの統一に乗り出した。ユーロ参加国の間でルールの運用にばらつきがあることを受けたもので、小売店が高額紙幣の受け取りを拒否しないよう徹底することなどを各国政府に求める勧告を22日に採択した。
\ユーロ圏16カ国ではユーロが法定通貨となっており、各国は現金利用に関するルールをEU法に基づいて運用している。しかし、細部では各国のユーロ導入前からの慣行が残っており、微妙に異なっている面がある。
\欧州委はこれを是正しないと通貨統合を果たしたとは言えないとして、昨年に作業グループを組織し、統一されていない点についてすり合わせを行った。その結果、ガイドラインをまとめて各国に順守を求めた。
\ガイドラインでは、小売店が100、200、500ユーロの高額紙幣の受け取りを偽造などを恐れて拒否するケースがあることについて、店側にお釣がないといった正当な理由がない限り認められないと明言。また、現金での支払いに対する手数料の徴収を禁止することも確認した。さらに、オランダ、フィンランドで小額硬貨の利用を制限するため「切り上げ・切り捨て」ルールを導入し、支払いの際に1、2セントは切り捨ててゼロとし、3、4セントを切り上げて5セントと勘定していることについて、こうした慣行を慎むよう求めている。
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