2010/5/10

総合 –EUウオッチャー

域内農業人口、過去10年で25%減少

この記事の要約

EUの2009年の農業人口は1,120万人で、2000年に比べて約25%減少したことが、EU統計局ユーロスタットが7日発表した最新報告書で明らかになった。同時期に農業従事者1人当たりの実質収入は5.3%増えている。\ 農 […]

EUの2009年の農業人口は1,120万人で、2000年に比べて約25%減少したことが、EU統計局ユーロスタットが7日発表した最新報告書で明らかになった。同時期に農業従事者1人当たりの実質収入は5.3%増えている。

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農業人口は2004年以前にEUに加盟していた15カ国では5,420万人で過去10年間に16.7%減少し、2004年以降に加盟した12カ国(新規加盟15カ国)では5,800万人で31.2%減っている。国別ではポーランドが221万人で最も多くEU全体の20%を占め、ルーマニアが215万人で続く。この2カ国にイタリア、スペイン、フランスを含めた上位5カ国で全体の約3分の2に上る。

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農業人口は各国で減少傾向にあるが、減少幅がエストニアの55%を筆頭に、ブルガリアが48%、スロバキアが43%、ルーマニアが41%と大きかった。逆に減少幅が最も小さいのはギリシャの3%で、アイルランドの4%が続く。

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一方、実質収入は新規加盟12カ国では61%伸びているが15カ国では10%縮小した。国別ではラトビアが2.4倍と伸びが最も大きく、エストニアが2.31倍、ポーランドが1.07倍で、これに英国の71%増、リトアニアの70%増が続く。逆にデンマークでは46%減っており、イタリアとルクセンブルクがともに36%減、アイルランドが30%減だった。ただ2008年と比較するとEU全体では1年間で11.6%の減少で、特にハンガリー(32%減)やルクセンブルク(25%減)、アイルランド(24%減)の減少が目立っている。

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