2010/5/17

総合 –EUウオッチャー

欧州復興開発銀が増資、中東欧などへの支援強化

この記事の要約

欧州の旧共産圏諸国の経済発展を支援する欧州復興開発銀行(EBRD)は14日、ザグレブで開いた年次総会で、ギリシャ危機の影響が及ぶことが懸念される中東欧諸国などへの支援を強化するため、50%の増資を決めた。資本金を現在の2 […]

欧州の旧共産圏諸国の経済発展を支援する欧州復興開発銀行(EBRD)は14日、ザグレブで開いた年次総会で、ギリシャ危機の影響が及ぶことが懸念される中東欧諸国などへの支援を強化するため、50%の増資を決めた。資本金を現在の200億ユーロから300億ユーロに増やす。

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中東欧地域はリーマンショックに端を発した世界的な金融・経済危機で大きな打撃を受けた。さらにギリシャ危機による金融市場の混乱が広がる中、同地域にとって重要な市場であるユーロ圏からの需要が減り、輸出が落ち込んで景気が悪化する懸念が浮上している。EBRDは「最近のユーロ圏の動きは、(EBRDの支援対象国にとって)様々な面で無縁でない」(ミロー総裁)として、増資を決めた。

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 EBRDは増資により、現在は年50億~60億ユーロ規模となっている対象地域への投資額を2011~15年に年85億~90億ユーロに拡大する。

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