2010/7/26

競争法

飼料用リン酸塩でカルテル、欧州委が1.75億ユーロの制裁

この記事の要約

欧州委員会は20日、欧米の化学6グループ(13社)が飼料用リン酸塩の販売でカルテルを結んでいたとして、うち5グループに総額1億7,560万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。\ 欧州委によると、6グループは1969年 […]

欧州委員会は20日、欧米の化学6グループ(13社)が飼料用リン酸塩の販売でカルテルを結んでいたとして、うち5グループに総額1億7,560万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。

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欧州委によると、6グループは1969年3月から2004年2月にかけて、家畜用飼料に添加物として混入されるリン酸塩の販売で、価格を取り決めたほか、顧客の分け合い、流通量の調整などを行っていた。

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カルテルに加わったとされるのは、フランス、ベルギー、ポルトガル、米国、スペイン、フィンランドの化学メーカーおよび系列会社。制裁額はベルギーのテッセンデルロシェミーが8,370万ユーロで最高だった。フィンランドのケミラのグループは最初にカルテルを通報し、摘発に協力したとして、制裁を全額免除された。

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EUでは2008年から、カルテル疑惑で欧州委の調査対象となった企業が、調査段階でカルテルに関与したことを認め、調査に協力すれば、制裁を10%減額する和解制度が導入されている。今回のケースでは大部分のグループが和解手続を選んだが、フランスのTimab Industries、CFPRのグループは拒否した。同グループは欧州委の制裁を不服として提訴する可能性がある。

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