2010/8/2

欧州ビジネスウオッチ

テレフォニカ、ヴィーヴォ買収で合意

この記事の要約

スペイン通信最大手テレフォニカは7月28日、ブラジル最大の携帯電話サービス会社ヴィーヴォを共同運営するポルトガルテレコム(PT)から、同社の株式持分を取得することで基本合意したと発表した。ヴィーヴォの株式60%を保有する […]

スペイン通信最大手テレフォニカは7月28日、ブラジル最大の携帯電話サービス会社ヴィーヴォを共同運営するポルトガルテレコム(PT)から、同社の株式持分を取得することで基本合意したと発表した。ヴィーヴォの株式60%を保有する持ち株会社ブラジルセルの株式50%を取得し、同社を完全子会社とする。これによりテレフォニカはヴィーヴォ買収を果たす。

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テレフォニカは5月、ブラジルセルに対するPTの株式持ち分を57億ユーロで取得し、ヴィーヴォを傘下に収めることを提案したが、PT側が拒否。テレフォニカは買収額を71億5,000万ユーロまで引き上げ、PT株主の74%が受け入れを支持した。ところが、PTの黄金株を持つポルトガル政府が買収に拒否権を発動し、テレフォニカは一度は買収を断念した。

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しかし、テレフォニカは当初拒んでいた買収額の再引き上げに応じ、75億ユーロでの買収を提案。これをPTが受け入れ、合意に至った。

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一方、PTは同日、ブラジル通信大手オイに22.4%を出資することで合意したと発表した。テレフォニカの買収提案に応じたのは、テレフォニカが支払う買収代金でオイ出資が可能になり、急成長するブラジル通信市場での権益を確保できることも影響したとみられる。

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