2010/8/9

総合 –EUウオッチャー

IMFなどギリシャの財政再建評価、融資第2弾が9月実行へ

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)と欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)は5日、ギリシャの財政再建が順調に進んでいると評価する声明を発表した。これによりユーロ圏諸国とIMFはギリシャ向け融資の第2弾を予定通り9月中に実行することが確実 […]

国際通貨基金(IMF)と欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)は5日、ギリシャの財政再建が順調に進んでいると評価する声明を発表した。これによりユーロ圏諸国とIMFはギリシャ向け融資の第2弾を予定通り9月中に実行することが確実となった。

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深刻な財政危機に陥っているギリシャは5月、ユーロ圏諸国とIMFから3年間で総額1,100億ユーロの緊急協調融資を受けることが決まり、同月に第1弾の融資200億ユーロが実行された。残る融資の実行には、ギリシャ政府が約束した財政再建、赤字削減に向けた構造改革の進展状況をIMF、欧州委、ECBが定期的にチェックし、予定通り進んでいることが確認されなければならない。

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ギリシャは2009年に国内総生産(GDP)比13.6%まで膨らんだ財政赤字を2014年までにEUの財政規律で上限となっているGDP比3%以下に抑える必要があり、今年は同8.1%まで圧縮することを求められている。その達成に向けて政府は公務員の給与削減、年金カットを含む厳しい緊縮政策を実施しており、今年上期の財政赤字を前年同期比で46%削減した。目標の39.5%削減を上回るペースだ。

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2週間にわたってギリシャを訪れたIMFなどの調査団は共同声明で、「計画は力強いスタートを切った」と評価。IMFの代表は記者会見で、第2弾の融資90億ユーロが「実行されると確信している」と述べた。ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は同融資が9月15日までに実施されるとの見通しを示した。

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