2010/8/9

総合 –EUウオッチャー

伊・スペイン、2期連続でプラス成長

この記事の要約

ユーロ圏主要国の2010年4-6月期の国内総生産(GDP)統計が出そろい始めた。イタリア政府統計局が6日発表したGDP(実質ベース、速報値)は前期比0.4%増。スペイン中央銀行が同日発表した実質伸び率(速報値)も前期比0 […]

ユーロ圏主要国の2010年4-6月期の国内総生産(GDP)統計が出そろい始めた。イタリア政府統計局が6日発表したGDP(実質ベース、速報値)は前期比0.4%増。スペイン中央銀行が同日発表した実質伸び率(速報値)も前期比0.2%増と伸びた。景気低迷が続いていた両国はともに2期連続のプラス成長となり、景気回復が軌道に乗っていることが確認された。

\

イタリアの成長率は前期と同水準。前年同期比のGDP は1.1%増だった。スペインの成長率は前期の0.1%から0.1ポイント上昇。前年同期比では0.2%減となった。

\

イタリアは2009年4-6月期まで6期連続でマイナス成長。同7-9月期にプラス成長に転じたが、10―12月期に再びマイナス成長に陥っていた。今回の統計の詳細は不明だが、ユーロ安を追い風とした輸出の復調、それにともなう製造業の設備投資増加が景気回復を支えたとみられる。

\

ただ、両国とも大幅に膨らんだ財政赤字の削減に向け、厳しい緊縮政策をとらざるをえない状況にあり、これが来年以降の景気に悪影響を及ぼすとの懸念がくすぶっている。

\