欧州委員会がイラン、パキスタン、アラブ首長国連邦(UAE)からEUに輸出されるプラスチック製のペットボトルに特別関税を課すことを検討している。ロイター通信が2日報じた。3カ国が国内のペットボトル生産者に不当な補助金を支給することで、安価での輸出が可能になり、域内メーカーを圧迫していると判断したもので、加盟国は近く欧州委の提案を承認する見通しという。
\欧州委は域内のプラスチックメーカーから3カ国の補助金に対する苦情を受け、昨年から実態を調査していた。ロイター通信が入手した内部文書によると、欧州委は調査の結果、輸入制限が妥当と判断。こうしたケースで通常課す反ダンピング関税の適用は避けるものの、相殺関税を課すことを提案する。相殺関税はイラン製品が140ユーロ/トン、パキスタン製品が同44ユーロ、UAE製品が同42ユーロとなる。
\EUは世界有数のペットボトル市場で、業界の統計によると昨年は300万トン、金額ベースで30億ユーロ相当が使用された。うち3分の1に当たる100万トンは輸入品が占めている。
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