2010/8/23

総合 –EUウオッチャー

ギリシャ財政赤字削減が順調、1-7月に39.7%縮小

この記事の要約

ギリシャ政府は10日、2009年1-7月の財政赤字が120億9,700万ユーロとなり、前年同期の200億5,000万ユーロから39.7%縮小したと発表した。削減は通年の目標である39.5%を上回るペースで進んでおり、財務 […]

ギリシャ政府は10日、2009年1-7月の財政赤字が120億9,700万ユーロとなり、前年同期の200億5,000万ユーロから39.7%縮小したと発表した。削減は通年の目標である39.5%を上回るペースで進んでおり、財務省は「赤字は計画に沿って改善している」としている。

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深刻な財政危機に陥ってEU、国際通貨基金(IMF)から金融支援を受けているギリシャは、支援の条件として大規模な財政再建を実施しなければならない。2009年に国内総生産(GDP)比13.6%まで膨らんだ財政赤字を2014年までにEUの財政規律で上限となっているGDP比3%以下に抑える必要があり、今年は同8.1%まで圧縮することを求められている。

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1-7月の赤字削減率は目標を上回ったものの、1-6月の45.4%と比べると鈍化した。これについて財務省は、歳入の伸びが予想をわずかに下回ったほか、利払いの増加によるものと説明している。

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IMFと欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)は5日、ギリシャの財政再建の進捗状況を評価する声明を発表しており、3年間で総額1,100億ユーロに及ぶギリシャ向け協調融資の第2弾が予定通り9月に実行されることが確実な情勢となっている。

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