2010/10/25

欧州ビジネスウオッチ

ブーツ、独医薬品卸アンツァクを買収

この記事の要約

スイスに本社を置く英国系のヘルスケア大手アライアンス・ブーツが医薬品卸大手の独アンツァクを買収する。アンツァクの大株主である独医薬品卸大手3社から株式を譲り受け、出資比率を従来の30%から81.64%へと引き上げる。今回 […]

スイスに本社を置く英国系のヘルスケア大手アライアンス・ブーツが医薬品卸大手の独アンツァクを買収する。アンツァクの大株主である独医薬品卸大手3社から株式を譲り受け、出資比率を従来の30%から81.64%へと引き上げる。今回の買収によりブーツは独市場に確固とした足場を獲得、欧州事業の強化戦略を推進していく。取引の成立には独禁当局の承認が必要となる。

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 ブーツはアンツァク株を大株主のセレシオから14.15%、フェニックスから12.5%、ザナコープから22.49%取得する。買い取り額は1株当たり26ユーロで、総額は1億4,300万ユーロ。さらに残り株についても公開買い付け(TOB)を実施する。TOB価格は1株26~26.5ユーロとなる見通し。

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 ドイツの医薬品卸市場規模は昨年240億ユーロで、その9割を5大大手が占めた。最大手はフェニックスで、アンツァクは2位。ブーツはアンツァクの買収を以前から狙っていたが、これまでは他の大株主が阻止してきた。同社は今回の買収により、欧州医薬品卸市場で最大手に浮上する。

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