2011/1/31

競争法

仏GDFスエズの英IP買収、条件付きで承認

この記事の要約

欧州委員会は26日、仏電力大手GDFスエズが英同業インターナショナル・パワー(IP)を買収する計画を条件付きで承認したと発表した。GDFスエズはIPがベルギーに持つ発電所の売却を求められる。\ GDFスエズは昨年8月、I […]

欧州委員会は26日、仏電力大手GDFスエズが英同業インターナショナル・パワー(IP)を買収する計画を条件付きで承認したと発表した。GDFスエズはIPがベルギーに持つ発電所の売却を求められる。

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GDFスエズは昨年8月、IPを総額14億ポンドで買収することで合意した。GDFスエズは海外部門のGDFスエズ・エナジー・インターナショナルとIPを合併させて新会社を設立、同社の株式70%を握る。新会社は発電容量が6,600万キロワットに達し、独立系としては世界最大の電力会社となる。

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GDFスエズは仏国内の事業が電力価格の統制により大きな成長を見込めないことから、海外進出に力を入れており、新興国を含む世界の広い地域に45を超える発電所を持つIPの買収に動いた。同社は新会社に欧州以外の資産を移管する方針。新会社は中南米から北米、英国、中東、アジア、豪州に至る地域で大きなシェアを持つ有力電力会社となる。

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同買収の可否をめぐる欧州委の調査では、両社の統合がベルギー電力市場の健全な競争を阻害し、電力価格の上昇を招きかねないとの懸念が浮上。これに対してGDFスエズは、年内に操業を開始するベルギーの「Tパワー」発電所に関するIPの権益を第三者に売却することを申し出た。欧州委は同措置により競争上の問題は解消されるとして、その実行を条件に買収を認可した。

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