2011/10/3

産業・貿易

欧州委が来年の漁獲規制案提示、漁獲量11%削減

この記事の要約

欧州委員会は9月27日、大西洋と北海を中心とした2012年の漁獲規制案を提示した。漁業に関する科学技術経済委員会(STECF)と国際海洋探査委員会(ICES)の科学的助言に基づき、全体では漁獲量を11年と比べて11%削減 […]

欧州委員会は9月27日、大西洋と北海を中心とした2012年の漁獲規制案を提示した。漁業に関する科学技術経済委員会(STECF)と国際海洋探査委員会(ICES)の科学的助言に基づき、全体では漁獲量を11年と比べて11%削減するという内容で、11月に開かれる漁業相理事会で協議して漁獲量を決定する。

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今回の規制案の対象となったのは83魚種。うちマダラの一部、アンコウ、ニシン、モンツキダラ、メルルーサ、シタビラメ、ダルマカレイ及びノルウェー・ロブスターについてはTACを引き上げる一方で、53魚種については削減が提案され、12魚種は科学的データが不足していることを理由に保留とされた。また、カテガット海峡とアイリッシュ海、スコットランド西部沖のマダラについては、資源量に回復の兆しが見られないため、漁獲を見合わせることを提案している。欧州委のダマナキ委員(漁業・海事担当)は、今回の規制案について、「長期にわたる資源管理と信頼性のある科学的データに基づいて決定されており、欧州委が提案している共通漁業政策改革の方向性に沿ったものだ」と説明した。

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欧州委は、2015年までに最大持続可能漁獲量(MSY)の水準にまで資源量を引き上げることを目指し、主要な漁獲資源に複年次計画を採用している。なお、9月に欧州委が提案したバルト海の来年の漁獲規制案は、今月に開かれる漁業相理事会で協議される。

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