2011/10/31

総合 –EUウオッチャー

EU離脱の国民投票実施、英下院が動議否決

この記事の要約

英下院(定数650)で24日、EU離脱の是非を問う国民投票実施を求める動議の採決が行われ、反対483、賛成111、棄権2で否決された。しかし、キャメロン首相率いる与党・保守党の4分の1が造反して賛成票を投じ、英国の欧州統 […]

英下院(定数650)で24日、EU離脱の是非を問う国民投票実施を求める動議の採決が行われ、反対483、賛成111、棄権2で否決された。しかし、キャメロン首相率いる与党・保守党の4分の1が造反して賛成票を投じ、英国の欧州統合に対する懐疑的な空気が強まっていることが浮き彫りとなった。

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英国は伝統的に欧州統合に批判的で、EUには加盟しているものの欧州単一通貨ユーロへの参加は見送っている。

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今回の動議は、ユーロ圏の信用不安拡大、EUの権限強化による国家主権の縮小を懸念する勢力の呼びかけで、国民投票実施を求める10万人の署名が集まったこと受けたもの。キャメロン首相は、EUにとどまって影響力を行使することが国益につながるとして否決を求めていた。採決では連立政権を組む自由民主党、労働党の支持を得て、反対多数で動議が否決された。

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ただ、保守党では305議員のうち79人が賛成票を投じ、党内分裂が表面化。キャメロン首相のリーダーシップに大きな影を落とす結果となった。

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