2012/5/14

総合 –EUウオッチャー

EFSFがギリシャに追加融資、一部は先送り

この記事の要約

財政危機に直面するユーロ参加国に緊急金融支援を行う「欧州金融安定基金(EFSF)」は9日、ギリシャに対する42億ユーロの融資を10日に実行すると発表した。同融資は総額約1,300億ユーロに上る対ギリシャ第2次支援の一部。 […]

財政危機に直面するユーロ参加国に緊急金融支援を行う「欧州金融安定基金(EFSF)」は9日、ギリシャに対する42億ユーロの融資を10日に実行すると発表した。同融資は総額約1,300億ユーロに上る対ギリシャ第2次支援の一部。これによってギリシャ政府は短期の資金需要が満たされることになる。

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今回の融資実行は、ユーロ圏17カ国の財務相による電話協議で承認された。ギリシャは15日に約4億5,000万ユーロ、18日に33億ユーロの国債償還を控えており、融資はこれに充てられる。

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ユーロ圏は3月、ギリシャへの第2次支援の第1弾として、同月から9月にかけて394億ユーロの融資を実行することを決めていた。5月は総額52億ユーロを実施する予定だったが、10億ユーロについては先送りし、14日のユーロ圏財務相会合で実施の可否を協議する。

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EFSFは10億ユーロの先送りについて、「6月まで必要がないため」と説明しているが、ギリシャの総選挙で連立与党が過半数を割り込み、EUに約束した財政再建の実施が不透明となっていることから、ユーロ圏が圧力をかけたとの見方が出ている。

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