大手資源商社のグレンコア(スイス)は7日、現在実施している鉱山大手エクストラータへの株式公開買付(TOB)で、買い取り価格を引き上げると発表した。エクストラータの経営陣は同TOBを支持しているものの、大株主が反対しているため、グレンコアは条件改善を余儀なくされた格好だ。
\グレンコアはエクストラータ株をすでに35%保有しており、TOBを通して他の株式も取得する考え。これまではエクストラータ株1株につき自社株2.8株を割り当てるとしてきたが、今回これを3.05株に引き上げた。
\背景には株主の16.48%が反対すればエクストラータの買収を阻止できるという事情がある。カタールなどの大株主はTOB価格が低すぎるとして阻止の構えを見せており、市場ではTOBは成立しないとの見方が有力だった。今回の新提案にこれらの株主がどう反応するかに注目が集まっている。
\TOBが実現すると、資源の採掘から販売までを一手に手がける年商2,100億ドルの巨大な資源メジャーが誕生する。
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