2013/1/14

競争法

仏政府の造船業支援に疑義、フィンランドがEUに調査要請

この記事の要約

フィンランド政府は8日、フランスが国内造船会社に補助金を交付することで、フィンランドと競っていた大型客船の受注を確保したのはEU競争法に抵触する疑いがあるとして、欧州委員会に調査を要請したことを明らかにした。\ 問題とな […]

フィンランド政府は8日、フランスが国内造船会社に補助金を交付することで、フィンランドと競っていた大型客船の受注を確保したのはEU競争法に抵触する疑いがあるとして、欧州委員会に調査を要請したことを明らかにした。

\

問題となっているのは、クルーズ船運航大手の米ロイヤル・カリビアン・インターナショナルが新たに投入する大型客船の受注。韓国造船大手STXグループ傘下のSTXフランス、STXフィンランドの2社が名乗りをあげ、昨年末にSTXフランスが約10億ユーロで落札した。

\

フランス政府は2年近くにわたって大型契約がなく、経営が悪化しているSTXフランスに補助金を交付し、受注を支援した。これに対してフィンランドは、同じく経営不振に陥っているSTXフィンランドから、受注確保に向けて5,000万ユーロの公的融資を要請されたが、退けた経緯がある。このためフィンランド政府は欧州委に対して、仏の支援がEU競争法に定められた公的補助ルールに違反してないかどうか調査を開始するよう求めた。

\