2013/3/18

産業・貿易

VCのパスポート制導入、欧州議会が可決

この記事の要約

欧州議会は12日、ベンチャーキャピタル(VC)に「パスポート制」を導入し、ある国のVCがEU全域で活動できるようにする法案を賛成多数で可決した。閣僚理事会の承認を経て、今夏に発効する見通しだ。\ EUでは私募などに関する […]

欧州議会は12日、ベンチャーキャピタル(VC)に「パスポート制」を導入し、ある国のVCがEU全域で活動できるようにする法案を賛成多数で可決した。閣僚理事会の承認を経て、今夏に発効する見通しだ。

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EUでは私募などに関するルールが加盟国ごとに異なっていることから、VCが国境を越えて活動することが難しい状況にあり、VCの資金調達規模は米国の5分の1程度にとどまっている。このため欧州委員会は2011年12月に域内経済活性化に向けた起業支援策の一環として、「欧州ベンチャーキャピタルファンド規則」を提案。一定の要件を満たしたVCがEU全域で事業展開できるようにするパスポート制の導入を提案していた。

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欧州委のバルニエ委員(域内市場・サービス担当)は、「EUの新しいイニシアチブは革新的なスタートアップ企業の資金調達のチャンスを高める」と指摘。「小規模企業の資金調達環境を改善することは欧州経済のカギとなる」と、法案の重要性を強調した。

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