2013/9/16

総合 –EUウオッチャー

コソボが国際電話で独自の国番号、セルビアの譲歩で合意

この記事の要約

セルビアとコソボは8日に開いた関係正常化協議で、コソボが国際電話で独自の国番号を持つことで合意した。コソボを独立国として承認していないセルビアが、EUとの加盟交渉開始に必要な関係正常化を進めるため譲歩した格好となる。\ […]

セルビアとコソボは8日に開いた関係正常化協議で、コソボが国際電話で独自の国番号を持つことで合意した。コソボを独立国として承認していないセルビアが、EUとの加盟交渉開始に必要な関係正常化を進めるため譲歩した格好となる。

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コソボは現在、国際電話の国番号がセルビアと同じ「381」となっている。セルビアのダチッチ首相とコソボのサチ首相の協議では、コソボが2015年から独自の番号「383」を持つことで合意した。また、セルビア~コソボ間の通話は今後も国際通話とみなさず、国内通話と同じ料金とすることも取り決めた。

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コソボは2008年、セルビアからの独立を一方的に宣言。EU23カ国、日米を含む約100カ国から独立を承認された。しかし、セルビアは国家承認を拒んでいる。

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関係改善に動き出したのは、EUから加盟交渉開始の条件として求められたため。両国はEUの仲介で昨年10月に関係正常化に向けた協議を開始し、今年4月にコソボが北部地域を実効支配するセルビア系住民に一定の自治権を与える見返りに、セルビアは同地域に対するコソボの主権を認めるという内容の合意が成立した。これを受けてEUは6月、セルビアが同合意に沿ってコソボとの関係改善に取り組むことを条件に、加盟交渉を来年1月までに開始することを決めていた。

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