2013/11/11

産業・貿易

欧州委が金利不正操作問題で制裁へ、JPモルガン・ドイツ銀など対象に

この記事の要約

欧州委員会は、欧州銀行間取引金利(EURIBOR)の不正操作疑惑をめぐり、JPモルガン・チェースやドイツ銀行など大手銀行6行に対し制裁金を科す方針だ。ロイター通信が5日、関係筋の話として伝えた。\ EURIBORはユーロ […]

欧州委員会は、欧州銀行間取引金利(EURIBOR)の不正操作疑惑をめぐり、JPモルガン・チェースやドイツ銀行など大手銀行6行に対し制裁金を科す方針だ。ロイター通信が5日、関係筋の話として伝えた。

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EURIBORはユーロ圏の資金取引における銀行間金利で、ユーロ圏の銀行が欧州銀行連盟(EBF)に申告した金利をベースに算出され、欧州等の取引所や店頭市場で取引されるデリバティブ取引の基準レートにもなっている。欧州委は過去2年間にわたりEURIBORの不正操作問題を調査してきた。

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処分が見込まれているのはJPモルガン、ドイツ銀のほか英HSBCホールディングス、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)、仏ソシエテ・ジェネラル、仏クレディ・アグリコル。欧州委に不正疑惑を通報した英バークレイズは制裁金支払いを免れるという。

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欧州委は競争法に違反した企業に対して世界全体の年間収入の最大10%に相当する制裁金を科すことができる。今回は制裁金の範囲の下限近くになるとの見方が有力だ。関係筋によると、一部の銀行は欧州委との和解に応じ制裁金の減額措置を受けているが、RBSなど数行が制裁金の額に異議を申し立てているという。欧州委は来月。正式に処分を発表する見通しで、その際にロンドン銀行間取引金利(LIBPR)の不正操作に対する制裁金も発表される可能性がある。

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