2013/11/25

産業・貿易

スペイン銀の不良債権比率、9月は過去最悪の12.7%

この記事の要約

スペイン中央銀行は18日、国内銀行の9月の不良債権比率が前月の12.14%を0.54ポイント上回り、過去最悪の12.68%に達したと発表した。スペイン経済は7-9月期にプラス成長に転換し、政府はEUによる銀行向け金融支援 […]

スペイン中央銀行は18日、国内銀行の9月の不良債権比率が前月の12.14%を0.54ポイント上回り、過去最悪の12.68%に達したと発表した。スペイン経済は7-9月期にプラス成長に転換し、政府はEUによる銀行向け金融支援の終了を宣言したばかりだが、銀行は長期にわたった景気後退の影響を引きずり、不良債権の処理が遅れているようだ。

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銀行が抱える不良債権の総額は1,878億ユーロ。前月から69億ユーロ膨らんだ。不良債権比率が過去最高を更新するのは4カ月連続。

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スペイン政府は2008年の世界金融危機による不動産バブル崩壊で巨額の不良債権を抱えた国内銀行を救済するため、昨年7月にEUの金融安全網である「欧州安定メカニズム(ESM)」から最大1,000億ユーロの金融支援を取りつけ、うち413億ユーロを注入して再建を支援してきた。これが奏功して銀行の経営悪化に歯止めがかかり、政府は金融支援を来年1月に終了することを決定したが、なお不良債権問題が重くのしかかっている。

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