欧州議会は2月25日の本会議で、EU内で販売される新車(乗用車)の排出規制を強化する法案を承認した。同法案は加盟国の承認を経て成立となる。
同法案では自動車メーカーに対して、現在は走行1キロメートル当たり平均130グラム以下となっている新車の二酸化炭素(CO2)排出量を2021年から同95グラム以下に抑えることを義務付ける。
欧州委員会の原案では、新規制を2020年から適用する方針だった。しかし、ドイツが自国メーカーのダイムラーやBMWは大型車が主体で燃費性能に劣り、基準順守が難しいことから、4年延長を要求。加盟国は昨年11月、1年間の移行期間を設ける妥協案で合意していた。各メーカーはEU域内で販売する新車の95%について、20年までに1キロメートル当たり95グラムの排出基準を達成し、同年末までにこれを100%とすることが義務付けられる。
欧州議会では緑の党が適用開始延期に反発し、否決に回ったが、賛成多数で承認された。