2014/3/10

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏の景気回復加速、設備投資の復調進む

この記事の要約

ユーロ圏の景気回復が軌道に乗ってきたようだ。EU統計局ユーロスタットが5日発表した2013年10~12月期の域内総生産(GDP)統計の詳細によると、景気の先行指標とされる設備投資は前期比1.2%増となり、伸び率は前期の0 […]

ユーロ圏の景気回復が軌道に乗ってきたようだ。EU統計局ユーロスタットが5日発表した2013年10~12月期の域内総生産(GDP)統計の詳細によると、景気の先行指標とされる設備投資は前期比1.2%増となり、伸び率は前期の0.6%から大幅に拡大(表参照)。英金融情報会社マークイットが同日発表した2月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)は、32カ月ぶりの高水準まで上昇した。(表参照)

ユーロ圏の10~12月期GDPは速報値と同じ前期比0.3%増で、上げ幅は前期の0.1%を上回った。個人消費は0.1%増と低空飛行が続いているが、設備投資の伸びが加速したほか、前期にゼロ成長だった輸出が1.2%増と持ち直した。

分野別では鉱工業の伸びが前期の0.2%から0.6%に加速。うち製造業は0.8%増だった。0.1%増だった建設業も0.5%増に拡大した。

一方、景気動向の指標として市場で重視される2月のPMIは、製造業とサービス業を合わせた総合指数が53.3となり、速報値の52.7から0.6ポイント上方修正。2011年6月以来の高水準となった。ドイツが33カ月ぶりの高水準になったほか、スペイン、イタリアが大きく伸びた。マークイットのチーフエコノミストであるクリス・ウィリアムソン氏は、ユーロ圏は今年1~3月期に過去3年間で最高となる0.4~0.5%の成長が見込めると予想している。