2014/3/10

競争法

電力取引所大手がカルテル、欧州委が600万ユーロの制裁

この記事の要約

欧州委員会は5日、欧州の代表的な卸電力取引所である仏EPEXとノルウェーのノルドプールがカルテルを結んでいたとして、総額約600万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。また、ルーマニアの卸電力取引所OPCOMに対しても […]

欧州委員会は5日、欧州の代表的な卸電力取引所である仏EPEXとノルウェーのノルドプールがカルテルを結んでいたとして、総額約600万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。また、ルーマニアの卸電力取引所OPCOMに対しても、EU競争法違反で103万ユーロの制裁を科したことを明らかにした。

欧州委によると、EPEXとノルドプールは2011~12年の少なくとも7カ月間にわたって、欧州経済地域(EEA)での電力スポット取引で、競争を回避するため市場を分け合う協定を結んでいた。制裁額はノルドプールが365万1,000ユーロ、EPEXが232万8,000ユーロ。

欧州委は12年2月に両社への立ち入り調査を実施し、カルテル摘発に乗り出していた。

ルーマニアのOPCOMは、国内唯一の電力取引市場運営会社。欧州委は同社が同国スポット取引での独占的立場を乱用し、付加価値税(VAT)登録を国内で行っている事業者でないと市場に参加できないルールを導入することで、他のEU加盟国の事業者を締め出したとして、制裁を科した。同社は08年から13年にかけて違法行為を働いていたとしている。