EUの政策金融機関である欧州投資銀行(EIB)は7日、英国の送電系統運用者ナショナルグリッドの送電網整備・更新事業に融資することで同社と合意したと発表した。融資額は15億ポンドで、EIBによる単一の貸付としては過去最高額となる。
EIBの融資は、ウィラル、北西イングランド、スコットランドおよびロンドン・パワー・トンネルを結ぶ送電インフラの改善のほか、洋上風力発電所との連結や大陸欧州諸国との相互接続に対応するための変電所の整備、洪水対策などに活用される。
EIBのテイラー副総裁は、「英国の送電網への投資は、将来の電力需要に備え、新たな再生可能エネルギー電源を導入し、老朽化した設備を更新するために必要不可欠だ」と述べた。
英国では、老朽化した火力発電所や原子力発電所を建て替えるため、2020年代までに1,100億ポンドの投資が必要だとされている。