欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/11/17

西欧

英・米・スイスの金融当局が6行に巨額制裁、為替指標の不正操作で

この記事の要約

英・米・スイスの金融監督当局は12日、欧米の大手6銀行に対して、外国為替相場の指標を不正に操作した問題で、総額約43億ドルの罰金支払いを命じたと発表した。米シティグループ、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、 […]

英・米・スイスの金融監督当局は12日、欧米の大手6銀行に対して、外国為替相場の指標を不正に操作した問題で、総額約43億ドルの罰金支払いを命じたと発表した。米シティグループ、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、英HSBC、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)、スイスのUBSが対象となる。

6行に処分を下したのは英金融行為監督機構(FCA)、米の商品先物取引委員会(CFTC)と通貨監督庁(OCC)、スイスの連邦金融市場監督機構(FINMA)。2012年にロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作問題が発覚してからも、各行のトレーダーが08年から13年10月にかけて顧客の注文情報を交換するなどして、代表的な為替レートの指標を操作していたとして、巨額の制裁を科した。

制裁額はFCAが11億ポンド(約17億6,800万ドル)で最高。内訳はUBSが約3億7,100万ドル、シティグループが約3億5,800万ドル、JPモルガンが約3億5,200万ドル、HSBCが約3億3,400万ドル、RBSが3億3,400万ドルとなっている。

CFTCはバンク・オブ・アメリカを除く5行に総額14億7,500万ドルの罰金を科した。OCCの罰金額は9億5,000万ドルで、米3行が対象。FINMAはUBSに1億3,400万スイスフラン(約1億3,800万ドル)を科した。

各国当局は2年前から為替の不正操作の摘発に乗り出しており、罰金額は今回のケースを含めて100億ドルを超えた。英バークレイズなどの調査が現在も進行中で、罰金額がさらに膨らむのは必至な情勢だ。