欧州委員会は12月15日、セメント大手の仏ラファージュとスイスのホルシムが合併する計画を条件付きで承認したと発表した。両社は欧州で重複する事業を手放すことを求められる。
セメント販売で世界1位のホルシムと2位ラファージュは昨年4月、合併で合意した。新会社「ラファージュホルシム」は売上高が約400億ユーロに上る巨大セメント会社となり、合併には競争上の大きな問題がある。このため両社はEUの承認を取り付けるため、一部事業の売却を申し出ていた。
合併認可の条件として売却するのは、ラファージュはドイツ、ルーマニアの全事業と、英鉱業大手アングロ・アメリカンと折半出資する英最大の建材会社ラファージュ・ターマックの事業。ホルシムはハンガリー、チェコ、スロバキアの全事業、フランスの大部分の事業と、スペインのガドルにある工場とジェレスの破砕ステーション。
これらの事業の売却も欧州委の承認が必要となる。合併認可はこれらの売却が固まり、実行されることが条件となる。両社は2015年6月末までの合併手続き完了を見込んでいる。