欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/2/2

西欧

ノバルティスの収益伸び悩み、為替差損など響く

この記事の要約

スイスの製薬大手ノバルティスが1月26日発表した2014年12月通期決算の営業利益は107億3,600万米ドルとなり、前期比で1%の伸びにとどまった。主力の特許薬部門が振るわなかったほか、為替差損も響いた格好で、為替の影 […]

スイスの製薬大手ノバルティスが1月26日発表した2014年12月通期決算の営業利益は107億3,600万米ドルとなり、前期比で1%の伸びにとどまった。主力の特許薬部門が振るわなかったほか、為替差損も響いた格好で、為替の影響を除いたベースでは増益幅が7%に上った。最終利益は12%増の102億8,000万ドル、売上高は1%増の579億9,600万ドルだった。

特許薬部門の営業利益は84億7,100万ドルで、10%減少した。主要製品の特許切れが響いた格好。新製品の販売が好調なため、今後は業績が改善するとみている。眼科治療薬部門アルコンの営業利益は30%増の15億9,700万ドル、後発医薬品部門サンドは同6%増の10億8,800万ドルだった。

15年12月期は1ケタ台半ばの売上成長を見込む。特許薬の新製品で販売が好調なほか、新興国市場が急速に拡大しているためで、営業利益の伸び率は売り上げを上回ると予想している。