欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/7/27

東欧・ロシア・その他

ロシア、北方領土を含むクリル諸島の開発を計画

この記事の要約

ロシア政府は23日、北方領土を含むクリル諸島の開発計画を閣議決定した。インフラ整備を通じて地域経済を発展させるのが目的で、2016年から2025年にかけて総額700億ルーブル(約1,500億円)を投じる。うち280億ルー […]

ロシア政府は23日、北方領土を含むクリル諸島の開発計画を閣議決定した。インフラ整備を通じて地域経済を発展させるのが目的で、2016年から2025年にかけて総額700億ルーブル(約1,500億円)を投じる。うち280億ルーブルを政府予算から拠出する。

同計画では交通インフラを増強して物流・人的交流を活性化するとともに、社会インフラや住環境の改善による定住者増加を目指す。具体的には◇最新のヘリコプターや大型船舶の導入◇港湾設備や道路の近代化◇住宅建設◇住環境、公共サービス、通信インフラの改善◇医療や教育の充実◇資源開発や農業、観光業の振興――などに取り組む。

メドベージェフ首相は閣議で、北方4島のいずれかを地域経済の視察目的で訪問する意向を明らかにした。時期は未定。首相は領土問題に触れつつ、「同地域の特長を活かした経済発展を優先する」と明言した。同首相は大統領だった2010年に北方領土の国後島を訪問している。