欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/19

EUその他

ポーランド~リトアニア間の送電網整備、欧州委が6千万ユーロを支援

この記事の要約

欧州委員会は13日、ポーランドとリトアニアを結ぶ送電網を整備するプロジェクトに、欧州地域開発基金(ERDF)から6,000万ユーロを拠出する計画を承認した。ポーランド~リトアニア間の電力網整備計画に対するEUからの資金支 […]

欧州委員会は13日、ポーランドとリトアニアを結ぶ送電網を整備するプロジェクトに、欧州地域開発基金(ERDF)から6,000万ユーロを拠出する計画を承認した。ポーランド~リトアニア間の電力網整備計画に対するEUからの資金支援は5件目。一連のプロジェクトを通じて両国は電力の安定供給を確保し、エネルギー分野で脱ロシア依存を進めることが可能になる。さらに、リトアニアを含むバルト3国とポーランドの電力市場を統合することで、EUはエネルギー分野における単一市場の実現に一歩近づくことになる。

新たにEUからの支援が承認されたのは、ポーランド北東部の都市エウケからリトアニアと国境を接するポドラシェ県とバルミア=マズールィ県を結ぶ送電網の敷設計画。総費用1億9,370万ユーロのうち、6,000万ユーロがERDFの資金で賄われる。2015年10月までに助成金が交付される見通しだ。

欧州委のハーン委員(地域政策担当)は「エネルギー安全保障はEUにとって極めて重要な課題であり、現下の難しい情勢で、とりわけ域外からの輸入依存度が高いポーランドやバルト海諸国などではエネルギーの安定供給が死活問題になっている。ポーランド~リトアニア間で電力供給網を整備することは、戦略上極めて重要だ」とコメントしている。