ユーロ圏で景気の緩やかな回復に伴い、雇用も改善が進んでいる。EU統計局ユーロスタットが1日発表した10月の失業率(速報値・季節調整済み)は10.7%で、前月から0.1ポイント低下。2012年1月以来3年9カ月ぶりの低水準となった。(表参照)
ユーロ圏の失業率は13年に12%を超え、過去最悪の水準まで上昇した。現在もなお高水準にあるが、10月は1年前の11.5%と比べると0.8ポイント改善した。
EU28カ国ベースの失業率は前月と同水準の9.3%。主要国ではドイツが4.5%、フランスが10.8%、スペインが21.6%と、前月から横ばいだった。イタリアは0.1ポイント低下の11.5%に改善した。ギリシャは8月時点で24.6%と域内最悪の水準にあるが、前月を0.3ポイント下回った。
同月の失業者数はユーロ圏が前月を1万3,000人下回る1,724万3,000人、EUが同3万6,000人減の2,249万7,000人と推定されている。