欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/7/28

西欧

業績不振のテスコ、CEOが退任

この記事の要約

不振が続く英小売り最大手のテスコは21日、フィリップ・クラーク最高経営責任者(CEO)が10月1日付で退任すると発表した。後任には英・オランダ資本の消費財大手ユニリーバのデーブ・ルイス取締役が就任する。95年の歴史を誇る […]

不振が続く英小売り最大手のテスコは21日、フィリップ・クラーク最高経営責任者(CEO)が10月1日付で退任すると発表した。後任には英・オランダ資本の消費財大手ユニリーバのデーブ・ルイス取締役が就任する。95年の歴史を誇る同社が経営トップに外部の人材を登用するのは初めて。

テスコは仏カルフール、米ウォルマートに次ぐ世界3位のスーパーマーケット・チェーンだが、本拠地の英国で独ディスカウントストアのアルディ、リドルや国内同業のセインズベリー、ウォルマート系のアスダ、高級路線のウェイトローズなどに押され、業績が低迷。クラークCEOは赤字が続く米国事業の大部分の売却、日本撤退などの合理化を進めると同時に、4月に英事業底上げのため10億ポンドを投資する方針を打ち出したが、3~5月期(第1四半期)の売上高は40年ぶりの低水準に落ち込み、厳しい状況が続いている。

新CEOとなるデーブ・ルイス氏は、ユニリーバのパーソナルケア部門の責任者を務める人物。北米のヘアケア市場で同社のシェアを倍増させるなど、手腕が高く評価されている。テスコは業績回復に向け、同氏を招き入れることを決めた。