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2014/7/28

西欧

スペイン大手銀BBVA、カタルーニャ銀を買収

この記事の要約

スペイン2位銀行のバンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)は21日、経営難で国有化されたカタルーニャ銀行を買収すると発表した。買収額は11億9,000万ユーロ。2015年1~3月期の買収手続き完了を見込む。 […]

スペイン2位銀行のバンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)は21日、経営難で国有化されたカタルーニャ銀行を買収すると発表した。買収額は11億9,000万ユーロ。2015年1~3月期の買収手続き完了を見込む。

カタルーニャ地方の大手地銀であるカタルーニャ銀行は、2008年の不動産バブル崩壊で大きな打撃を受けて資金繰りに行き詰まり、政府が120億ユーロの公的資金を注入して救済した金融機関のひとつ。政府は国有化した銀行を民間銀行に売却する方針で、これまでにバンキア、NCGバンコなどの民営化を実施した。

カタルーニャ銀の民営化をめぐっては、これまで2回にわたって入札を実施したが、不調に終わっていた。今回の入札では、国有化銀行を安値で買収し、事業基盤を拡大したい銀行にとって、カタルーニャ銀が残された数少ない買収対象となったことから、BBVAのほか国内最大手銀行のバンオ・サンタンデール、カイシャバンクが応札。BBVAが2行を制して買収権を確保した。

カタルーニャ銀は773支店を展開する。資産総額は約630億ユーロで、150万人の顧客を持つ。収益の大半を中南米事業に依存するBBVAは、スペイン経済の復調に伴い、国内事業を強化するため、カタルーニャ銀の買収を決めた。同買収によってカタルーニャ地方でのシェアが2倍に拡大する。