欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/8/4

西欧

スウェーデン製薬大手メダ、伊ロッタファームを買収

この記事の要約

スウェーデン製薬大手のメダは7月31日、伊同業ロッタファームを買収することで合意したと発表した。買収額は約212億スウェーデンクローナ(約3,170億円)で、同社にとって過去最大の買収となる。今年10~12月期の買収手続 […]

スウェーデン製薬大手のメダは7月31日、伊同業ロッタファームを買収することで合意したと発表した。買収額は約212億スウェーデンクローナ(約3,170億円)で、同社にとって過去最大の買収となる。今年10~12月期の買収手続き完了を目指す。

買収は現金支払いと株式交換を組み合わせた形で実施する。現金部分は179億クローナ。ロッタファームはメダの新株3,000万株(約33億クローナ相当)を受け取り、発行済み株式の9%を握る2位株主となる。

ロッタファームは抗関節炎薬「ドナ」を主力製品とする製薬会社。世界90カ国・地域に拠点がある。2013年の売上高は5億3,600万ユーロ。同社は先ごろ、ミラノ証券取引所に上場する計画を市況悪化を理由に中止すると発表したばかりだった。

メダはジェネリック薬のほか市販薬、アレルギー性鼻炎薬など特殊医薬品を製造している。2013年の売上高は131億クローナ。同社はこのところ買収の標的となっており、今年に入って米ジェネリック薬(後発医薬品)大手マイランから買収提案を受けたが、4月に拒否していた。ロッタファームの買収による事業規模拡大で、独立維持に向けた体制を強化した格好となる。