欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/9/1

西欧

ロシュ、米バイオ医薬品会社を83億ドルで買収

この記事の要約

スイス製薬大手のロシュは24日、米バイオ医薬品会社インターミューンを買収すると発表した。インターミューン経営陣の支持を得ており、株式公開買い付け(TOB)を通じて全株式を取得し、吸収合併する方針だ。年内の買収手続き完了を […]

スイス製薬大手のロシュは24日、米バイオ医薬品会社インターミューンを買収すると発表した。インターミューン経営陣の支持を得ており、株式公開買い付け(TOB)を通じて全株式を取得し、吸収合併する方針だ。年内の買収手続き完了を目指す。

ロシュはインターミューンを1株当たり74ドルで買収する。これは買収観測が浮上する直前(12日)の終値を63%上回る水準で、買収総額は83億ドルに上る。

インターミューンは肺・線維性希少疾患の治療薬を開発・製造・販売する企業で、カリフォルニア州ブリスベンに本社を置く。主要製品である特発性肺線維症(IPF)治療薬「ピルフェニドン」は欧州連合(EU)やカナダで販売が許可されており、米国でも現在、食品医薬品局(FDA)が審査中だ。同薬の売上高は昨年7,000万ドルで、今年は1億3,000万~1億4,000万ドルに拡大する見通し。

ロシュはがん治療薬の世界最大手メーカー。今回の取引により、呼吸器疾患治療薬事業を強化する。