ビール世界3位のハイネケン(オランダ)はこのほど、同2位の英SABミラーから買収提案を受けたが、創業家が独立維持を主張して反対したため、拒否したことを明らかにした。
買収提案の内容は不明。ブルームバーグによると、SABミラーはハイネケン家に買収後の新会社の大株主としての地位を与えながら、ハイネケンの経営権を握るというもので、2週間前に提案したという。
ハイネケンが14日夜に発表した声明によると、同社の株式50.1%を保有する創業家が「ハイネケンの伝統と独自性を独立会社として維持する」として反対したことから、買収は「実現不可能」として、SABミラーに拒否を通告した。
SABミラーをめぐっては、世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)の買収標的になっているとの観測が浮上していた。ハイネケン買収に乗り出したのは、買収防衛策として事業規模を拡大するのが目的との見方が出ている。