2010/9/8

コーヒーブレイク

遅れるのが当たり前~ポーランド鉄道事情

この記事の要約

交通インフラの不備が指摘されるポーランドだが、その事実を裏付けするようなる統計が公表された。現地日刊紙『ガゼタ・ヴィボルチャ』が報じたところによると、今年上半期の鉄道遅延時間を合計すると、5年1カ月に達したというのだ。\ […]

交通インフラの不備が指摘されるポーランドだが、その事実を裏付けするようなる統計が公表された。現地日刊紙『ガゼタ・ヴィボルチャ』が報じたところによると、今年上半期の鉄道遅延時間を合計すると、5年1カ月に達したというのだ。

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運行された71万5,000本のうち、3分の1近くが遅刻した。特急・急行列車に限ると4分の3が定時に着かず、運行1本当たり17分遅れた計算になるという。

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理由について、ポーランド国鉄の長距離旅客輸送会社PKP Intercityのグジェゴシュ・メンザ社長は、「数カ月前は列車の故障が多かったが、現在は線路の改修が主な原因となっている」と説明。一方、鉄道インフラ保守会社のPKPポルスキエ・リニエ・コレヨヴェは、昨年のデータを引用し、インフラは遅延の理由の24%に過ぎないと指摘。車両不備が40%と最も多く、偶発的事故が30%を占めたという。

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『ガゼタ・ヴィボルチャ』紙は、タイムテーブルに余裕がないのが一番の原因とみる。小さなアクシデントが必ず遅れにつながってしまうというのだ。

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乗客の立場から言えば、国鉄グループ内での罪のなすりあいは止めて、とにかく定刻で運行できるようにしてほしいというところだろう。2012年のサッカー欧州選手権開催も近づくなか、解決できなければ国のイメージも傷つきかねない。

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来年半ばからは、列車の遅れに対し慰謝料支払いを義務付ける新法が発効することになっている。ただ、1時間以上遅れた場合に限られるため、その効果は限られたものになりそうだ。

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