2010/3/10

コーヒーブレイク

警察改革は望み薄~ロシア

この記事の要約

66%が期待していない――。就任以来、プーチン首相と並ぶ高い支持率を得ているロシアのメドベージェフ大統領。そんな大統領が打ち出す、ある改革について市民の多くは冷ややかな視線を送っている。\ この改革とは、警察に関するもの […]

66%が期待していない――。就任以来、プーチン首相と並ぶ高い支持率を得ているロシアのメドベージェフ大統領。そんな大統領が打ち出す、ある改革について市民の多くは冷ややかな視線を送っている。

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この改革とは、警察に関するもの。大統領は汚職スキャンダルが尽きない警察の綱紀粛正に乗り出し、これまでに幹部17人を罷免。さらに大規模な人員削減を行い、警察を“近代化”させる方針を示している。

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だが、大統領の熱意とは裏腹に、市民はしらけムード。世論調査機関レバダ・センターが実施した調べによると、「どうせ本当の改革ではない」との回答が28%、「よい兆しではあるが、警察が実際によくなるとは思えない」が27%、「大統領が内務省に切り込むのは警察改革が目的でなく、権力闘争の結果」が11%と、警察改革の行方に悲観的な回答が全体の3分の2。「大統領は抜本的な改革を開始した」と評価したのは26%にとどまった。

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とはいえ、ロシア人にとって警察は不信の対象以外の何者でもない。「警察には警戒する」と回答したのも67%に上り、各種行政機関のうち不信の割合が最も高かったという。筆者もロシア滞在中、◇郵便局の別室に連れて行かれて現金をせびられる◇ビールを買った帰り、「ビールをよこせ」とせがまれる◇道路を横断したところで、「道路交通法違反」だとして罰金を請求される――などの経験があり、残念ながらロシア警察にはまったくいい記憶がない。ぜひ大統領の奮闘を期待したいところだが、成果はいかに?

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