ハンガリーで9月から「ポテトチップス税」が導入される。「国民の健康を向上させるための法律」が11日、賛成多数で議会を通過したためだ。砂糖や塩、カフェイン、炭水化物の含有量が「多すぎる」食品が対象だが、一方でファーストフードや、ハンガリーの伝統的な高脂肪食品が除外されるなど、公平性への疑問も浮上している。
\課税金額は◇コーラなど「果汁25%未満の加糖飲料」がリッター当たり5フォリント◇レッドブルなどの「エナジードリンク」がリッターあたり250フォリント◇箱入りのクッキー、ケーキがキロ当たり100フォリント◇ポテトチップなど塩味の菓子がキロ当たり200フォリント◇フレーバーなど添加物がキロ当たり200フォリント。ベビーフードやケチャップ、マスタード、スープ、ソースは対象外だ。
\当初、課税が予定されていたファーストフードは、表示義務の導入や店内で遊び場を設置するといった条件で除外された。このため、メディアは以前、「ハンバーガー税」と呼んでいた「健康向上税」を「ポテトチップス税」に改名した次第だ。
\一方、脂肪の含有量は「不健康食品」の基準にならなかった。ハンガリー特産のサラミやフォアグラ、伝統的な「ファーストフード」であるランゴシュ(揚げパン)が射程に入ってしまうから、という声がある。
\実際、今回の法律で課税されるのは、主に食品輸入業者や、ハンガリーで現地生産する外国メーカーだ。年間の納税額は200~300億フォリント(8,000万~1億1,300万ユーロ)と見込まれる。ハンガリーでは外国企業のシェアが大きい業界に負担を求める特別税もあり、さらなる「外国企業いじめ」という見方も出ている。
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