2010/11/17

コーヒーブレイク

キリスト像でギネス入り~ポーランド

この記事の要約

敬虔なカトリック教国として知られるポーランドが新たにギネスブック入りを果たす。ボリビア・コチャンバにあるキリスト像を超える、世界最大のキリスト像が6日に完成したのだ。地元では、参詣に訪れる信者などからの観光収入を見込んで […]

敬虔なカトリック教国として知られるポーランドが新たにギネスブック入りを果たす。ボリビア・コチャンバにあるキリスト像を超える、世界最大のキリスト像が6日に完成したのだ。地元では、参詣に訪れる信者などからの観光収入を見込んでいる。

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キリスト像はポーランド西部の小さな町、シフィエボジン(人口2万1,000人)に建てられた。正式名は「王であるキリスト(Chrystus Król)」で、「身長」は33メートル。頭に戴く金冠を合わせると36メートルとなり、これまでのギネス記録保持者であるコチャバンバの像(34.2メートル)を上回る。像の立つ丘を合わせると全高51メートルに及ぶ。鉄筋コンクリート造りで、重さはおよそ440トンという。

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6日は、最後の工程となる頭部の据え付けが行われた。10月中旬にはクレーンの能力不足で胸部の取り付けに失敗。作業員1人の足に胸部が落下するという事故が起きただけに、当日は700トン級の巨大クレーンが駆り出された。

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建立を発案した地元のザヴァツキ神父は、「ライフワークが完成した」と喜びのコメントを発表。像の高さについては、キリストの生きた年数と伝えられる33にちなんで、33メートルにしたと説明した。建設費は未公表だが、寄付によってまかなわれたという。懲役囚に手伝わせて費用を抑えたとの現地報道もある。

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この像については賛否の分かれるところで、地元新聞『ガゼタ・スヴィボジンスカ』は「シフィエボジンが国の笑いものになる」と建設反対キャンペーンを繰り広げた。一方、町当局は、「黒い聖母」で有名なチェンストホーヴァに並ぶ巡礼地となると期待を高めている。同町のある地域はポーランドでも失業率が高い。キリストのご利益で経済活性化を図りたいというところらしい。

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キリスト像は、ベルリンとポズナニを結ぶ高速道路から見ることができるという。通りかかったら眺めてみるのも一興だろう。ただ、像の安全性は不確かのようで、「20年以内に倒壊する」という声もあるほど。近くには寄らないほうがいいかもしれない。

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