2011/5/18

コーヒーブレイク

グレーでも経済は経済~ブルガリア

この記事の要約

ブルガリア経済に占めるグレーエコノミーの比率が昨年40%にも上ったとの調査結果に対し、同国のトライコフ経済相は「何色でも経済は経済。グレーエコノミーの成長も国民経済の成長につながる」との見方を明らかにした。「グレーエコノ […]

ブルガリア経済に占めるグレーエコノミーの比率が昨年40%にも上ったとの調査結果に対し、同国のトライコフ経済相は「何色でも経済は経済。グレーエコノミーの成長も国民経済の成長につながる」との見方を明らかにした。「グレーエコノミーとノーエコノミーのどちらかを選ばなければならないとしたら、グレーの方がブルガリアのためになる」と開き直った。

\

問題となっているのは、産業資本協会(AIC)が10日発表した調査結果だ。15~85歳の被用者3,500人にグレーエコノミーの比率を推定してもらったところ、その平均は48%弱に上った。国民全体の平均は58%とさらに高い。また、グレーエコノミーは拡大する傾向にあるという。

\

グレーエコノミーの形態としては、◇帳簿外で報酬支払い◇手当てを一部しか支払わない◇脱税◇不正競争――などがあがった。グレーエコノミーによって合法ビジネスが受ける主な損害としては、利益の縮小や、市場における地位の悪化、従業員の辞職などが指摘されている。

\

都市別では北西部のモンタナが62%強で最も高かった。これに、南東部のブルガスとヤンボルが61%で続く。首都ソフィアは41%、最も低いカルジャリ(南部)は34%だった。

\

AICでは、グレーエコノミー対策として、政府が企業に対する債務を履行するほか、欧州委員会が提唱する欧州連合(EU)の法人税の課税ベース共通化に賛同して法人税を引き下げることを提案している。

\