2010/10/6

総合・マクロ

自動車産業は今後も有望

この記事の要約

米市場調査会社のフロスト&サリバンは、先ごろ発表した中東欧の自動車産業の見通しに関する報告書の中で、同地域は生産・販売の両面で将来的に有望だとの見方を示した。低廉な労働コストや整備された物流インフラ、優秀なサプライヤーの […]

米市場調査会社のフロスト&サリバンは、先ごろ発表した中東欧の自動車産業の見通しに関する報告書の中で、同地域は生産・販売の両面で将来的に有望だとの見方を示した。低廉な労働コストや整備された物流インフラ、優秀なサプライヤーの存在は生産拠点としての中東欧を魅力あるものにしており、経済成長による所得水準の向上で、販売市場の拡大も期待できる。

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中東欧(ポーランド、チェコ、ハンガリー、スロバキア、スロベニア、ルーマニア、ブルガリア、ウクライナ、トルコ)の乗用車及び小型商用車(ライトビークル)の販売台数は2009年に150万台だった。15年には250万台となると予測している。ロシアの09年のライトビークル販売は約150万台、15年には350万台に拡大すると見ている。フロスト&サリバンのアナリスト、ベルスキー氏によると、ポーランド、チェコ、トルコでは所得水準の向上や自動車ローンの普及により、長期的に新車需要の伸びが見込まれる。また、ロシアは経済危機の影響で自動車販売が大きく落ち込んだが、成長潜在性という点では魅力的な市場だと見る。

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ベルスキー氏は生産拠点としての中東欧の将来性について、ポーランドやチェコ、スロバキアなど中欧諸国と比べ人件費の安いルーマニアやブルガリアでビジネス環境が改善してくれば競争力が向上すると指摘する。ただ、新興国が生産拠点として台頭するには、サプライヤー網の充実や物流インフラの整備といった条件をクリアする必要があるとしている。

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