2010/1/13

ポーランド

KGHM、コスト削減を強化

この記事の要約

銅生産で欧州最大手のKGHM(ポーランド)が、コスト削減を加速させる方針だ。同社は世界的な景気回復への期待を背景とした銅価格の上昇と、ドル高・ズロチ安を追い風に業績を伸ばしているが、先行きは依然不透明だとして高コスト体質 […]

銅生産で欧州最大手のKGHM(ポーランド)が、コスト削減を加速させる方針だ。同社は世界的な景気回復への期待を背景とした銅価格の上昇と、ドル高・ズロチ安を追い風に業績を伸ばしているが、先行きは依然不透明だとして高コスト体質の是正に力を入れる。

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同社は集中購買の導入による効率化や、12億ズロチを投じて生産設備の近代化を実施し、現在1トン当たり1万1,000ズロチの生産コストを9,500ズロチに削減することを目指す。KGHMでは銅の採掘を地下1,000メートルの鉱脈で行っているため、安価な露天掘り方式よりコストがかかるという。また、生産再編の一環として、不採算のコンゴ共和国での採掘事業からは撤退する一方、カナダで権益を獲得し、年間生産量を50万トンから70万トンに拡大することを目標としている。

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KGHMに42%出資する政府は今年、財政赤字の穴埋め資金を調達するため、持ち株の10%を売却する計画。KGHMのWirth最高経営責任者(CEO)は、政府の株式売却について「経営への影響はない」としている。同社の2010年の純利益は2009年の22億5,000万ズロチ(見込み)をやや下回る見通しだ。(1PLN=32.5JPY)

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