2010/2/17

ロシア

フィアットが露ソレルスと合弁、年50万台生産へ

この記事の要約

伊自動車大手フィアットとロシア同業ソレルスは11日、ロシアで新たな合弁会社を設立すると発表した。合弁会社は総額で24億ユーロ以上を投資し、フィアット、クライスラーのブランド車を2017年に年50万台生産する計画。計画が実 […]

伊自動車大手フィアットとロシア同業ソレルスは11日、ロシアで新たな合弁会社を設立すると発表した。合弁会社は総額で24億ユーロ以上を投資し、フィアット、クライスラーのブランド車を2017年に年50万台生産する計画。計画が実現すれば、国内自動車最大手アフトワズに次ぐ生産能力に達する。

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合弁会社への出資比率は折半で、年内に活動を開始する。合弁会社はソレルスが現在、フィアットのセダン「アルベア」、小型MPV「ドブロ」、韓国・双竜のオフロード車など年7万5,000台生産しているタタルスタン共和国のナベレジュヌィエ・チェルヌィ工場を全面的に改装して生産能力を増強。多様なクラスの9モデルの生産を開始する予定だ。生産車種は明らかにされていないが、フィアット幹部が昨年末、「ロシアでジープを生産したい」と語っていたことから、クライスラーのジープが含まれそうだ。生産台数の10%は輸出に回す。

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合弁会社はまた、自動車部品メーカー用に産業団地を整備。同社は部品の現地調達比率を最大50%まで高めることを目指し、ロシア国内でパートナー企業にエンジン、ギアボックスまで生産させるとしている。

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ライバルが出現する形となるアフトワズは、経済紙『ベドモスチ』に対し「国内部品メーカーの充実につながる」と歓迎する意向を示した。

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ソレルスは約7億5,000万米ドルの債務を抱えており資金的な余裕がないことから、合弁会社の投資資金の大半を、政府系金融機関VEB(対外経済銀行)の融資に頼る見通し。同社はフィアットと2005年から提携を深めており、ナベレジュヌィエ工場などでフィアットの数車種、ディーゼルエンジンを生産するほか、フィアット全モデルの販売を手がけている。

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