ロシアのウイルス対策ソフト大手、カスペルスキー・ラボの業績が好調だ。同社のソフト販売先はこれまで法人顧客が中心だったが、昨年は個人顧客が前年比で55％増加。現在の販売本数は約3億本に上り、毎日5万本ずつ増加しているという。同社の創立者であるユージン・カスペルスキー社長がドイツで開催された世界最大の情報技術（IT）見本市「CeBIT」（3月2～6日）で明らかにした。
\顧客の大幅拡大の背景には、世界的なウイルス、スパイウエアの増加がある。カスペルスキー社長は、ウイルス対策ソフト市場は今後3年でさらに急成長すると予想、新たな販売手法や従業員の増員、提携先の開拓が必要になると述べた。
\同社は1997年、10人のプログラマーによってモスクワに設立された。現在では世界10カ国以上に約1,700人の従業員を抱える。09年のソフト売上高は3億9,000万米ドル。利益は公表していない。
\同社の最大の販売先は西欧で、売上高のほぼ半分を占める。東欧が24％、北米・南米が21％。アジア・太平洋は7％にとどまっている。ウイルスの出所の半分は中国のサーバーで、特にドイツ、米国、ロシア、英国のPCユーザーが標的になっているという。
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