2010/5/12

チェコ・スロバキア

チェコ政府、温暖化ガス排出権を三井物産に追加売却

この記事の要約

チェコ環境省は5日、京都議定書が定める温暖化ガス排出権(AAU)200万トンを三井物産に追加売却したと発表した。チェコと物産の排出権取引は3度目で、累計の取引量は2,450万トンに達した。同省顧問のドゥシーク氏はブルーム […]

チェコ環境省は5日、京都議定書が定める温暖化ガス排出権(AAU)200万トンを三井物産に追加売却したと発表した。チェコと物産の排出権取引は3度目で、累計の取引量は2,450万トンに達した。同省顧問のドゥシーク氏はブルームバーグに対し、さらなるAAU売却に向け日本、オーストリア、スペインの政府と協議中で、物産以外の日系企業とも今月末に交渉を始めると明らかにした。

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今回の取引額は公表されていないが、ドゥシーク顧問は「非常に適正な価格」としている。チェコはこれまでに計7,300万トンのAAUを売却、総額で約180億コルナを調達したとみられる。

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チェコはこの資金を元に、暖房効率改善のための一般家屋の断熱化工事を補助する制度を立ち上げており、これまでに1万9,000件、総額41億コルナに上る利用申請があったという。このほか、水処理施設の改善や環境保護などに資金を活用する。

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議定書でチェコは、1990年比8%の温暖化ガス排出削減を義務付けられている。だが、共産主義時代のエネルギー効率が悪い重工業施設が次々と閉鎖されたうえ、技術革新の恩恵で27.6%の削減に成功。売却可能なAAUが多数生じている。(1CZK=4.6JPY)

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