ロシアの建設大手インテコが、同国最大規模のセメント工場建設を計画している。経済紙『ベドモスチ』が7日付で伝えたところによると、同社はこのほど、モスクワ南方にあるトゥーラ州の幹部と工場建設について合意。同社は250億ルーブルを投資し、2014年の完成を見込んでいるという。
\同社はすでに、トゥーラ州ベネフに900ヘクタールの敷地を確保。2011年に工場の建設を開始し、セメントを年230~250万トン生産できるラインを2つ整備する。同所はセメントの原料である石灰岩の薄い層があり、近隣では独大手ハイデルベルク・セメントが年産200万トンの、国内大手バーゼル・セメントが同180万トンのセメント工場をそれぞれ建設中。さらに地元のシューロフ・セメントやモルドフセメントなども工場改修を進めている。
\競争が激しくなりそうな雲行きだが、インテコのボグーシュ社長は「旧式の技術しか持たない企業は退場を迫られることになる。新技術によるセメント生産量は、全社合わせても国内需要に足りていない」と分析する。同社はロシア南部のベルフネバカンスキーでも、130億ルーブルを投じて旧式セメント工場の大幅刷新を実施。2011年初めには新型設備が稼動し、セメントを年230万トン生産できるようになるという。(1RUB=2.9JPY)
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