欧州プライベート・エクイティ・ベンチャーキャピタル協会(EVCA)の調査によると、中東欧地域(CEE)における2009年のプライベート・エクイティ(PE)投資額は25億ユーロで、08年から横ばいだった。欧州全体のPE投資が前年比で60%も急減したのとは対照的で、欧州のPE投資にCEEが占める割合は11%と、前年から6ポイント上昇した。
\CEEにおけるPE投資はチェコ、ポーランド、ルーマニア、ハンガリー、ブルガリアの5カ国に集中しており、投資金額で93%、件数で73%を占めた。中でもチェコは投資額でCEE全体の60%を占めた。
\投資金額をセクター別に見ると、消費財・小売が8億6,500万ユーロで最も多く、通信(5億3,100万ユーロ)、エネルギー・環境(2億6,200万ユーロ)、金融(2億5,000万ユーロ)、コンピューター・家電(1億7,400万ユーロ)が続いた。投資の種類別ではバイアウト投資が前年比20%増の18億ユーロだったのに対し、グロースキャピタル投資は半減の3億9,100万ユーロ、ベンチャー投資は65%減の4,300万ユーロにそれぞれ後退した。
\投資回収(エグジット)は1億2,400万ユーロと、前年から48%減少した。このことは、市場が冷え込む中、売却を控えたファンドが多かったことを示している。また、CEEにおけるPEファンドの資金調達額は85%減の3億7,800万ユーロで、欧州全体の2%だった。
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